自分と他者は同じであると思っていたのに大きく目を見開いて「ちがうよ」と距離を置かれる淋しさがサイモンをしょんぼりさせ、「ぜんぜんちがいますね」という気持ちにさせてしまう。
他者のきみと僕たちとは違うよという気持ちは引き伸ばしていくと「いじめ」に繋がっていき、サイモンが「違う」と言われて「そっか、そうだよね」と気持ちになって悲しみに沈んでいく一方だと「いじめられる側」になってしまうと思うと息子にお話した。他者の立場から考えること、サイモンの立場から考えること両方が大切だよとお話した。
ライオンの大きさ、チーターの足の速さにひるみ、一度弱い気持ちになったけど、でも小さいけどやっぱりみんなと同じものをもっていると自信をもって強い気持ちを取り戻すことができた。サイモンの心の強さを息子に感じてほしいと思った。自信を持って主張することにみんなは「ほんとだな」と認めてくれた。
自分と他者が違うことは普通のことであり、違うところにばかり目をむけすぎず、同じであるところを共有している仲間であること、笑い合い絆を持つことの大切さを息子の心に残すことのできた一冊だった。