てっちゃんがお留守番をしていると、どこからか、“ちょっきん、ちょっきん”
という音が聞こえてきます。
ふと気付くと、傍に“はさみ”があり、てっちゃんが新聞紙を切り抜こうとすると、
はさみが勝手に動き出し....という話です。
多分、時間にしたら5分ぐらいの間の出来事の話だと思います。
でも、読み終えた後に、なんとなくこちら(読み手)が魔法にかけられた様な
状態になるのが、佐藤さとるさんの絵本の特徴と感じるのは私だけでしょうか?
この話では主人公は一応はいるのですが、すべてが流れるように進む
短いストーリーなので、さらっと読めます。
そして、目に見えない力が働いて出来る“事の次第(因果関係)”と
いうのをファンタジーで表すとしたら、この話がうってつけだなと思います。