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小2の子供が夜になると「死」について考え込むようになりがちになったのをきっかけに「死」をテーマにした絵本を探して辿りつきました。 内容的にはとても素晴らしいと感じたのですが、少なくとも小学校高学年以上でないと理解しがたいかもと思います。 死神の位置づけがただ命を取って行く存在というのではなく、命あるものはいつかその命を終えるものという事実を明確に表現する存在として書かれていると感じました。 死神を見つければ大切なお母さんの命はなくなってしまう、でもそれは必要なこととして受け止め死神を探すポールの様子がなんともいえませんでした。 とても静かに、決して明るくはないけれど、厳かな雰囲気を感じさせる絵本でした。
投稿日:2014/07/24
変わったタイトルと、少し寂しげな表紙の絵に惹かれて手に取りました。 母親を訪ねてきた死神を倒し、浜辺に転がるクルミの中に隠してしまった少年の物語。 静かに、でも力強く問いかけてくるおはなしでした。ラストのセリフ「死があってこそ生がある」という言葉が、とても心に残りました。 我が家の子にはまだちょっと早いかな。高学年以上、中学生くらいに読んでほしい絵本です。
投稿日:2015/12/24
不思議な趣のある本でした。 4年生の娘に読みました。 かろうじて内容は理解できたようですが・・・・。 この物語の中には、 仕掛けのあるキーワードが少しずつ隠されているようですので この奥深さをいろんな角度から感じ取るには 相応の年齢が必要な気がします。 母が死んでしまうのを阻止するため 死神を閉じ込めたがために 命のサイクルが廻らなくなる・・・。 この事実に気がついた少年は、死神を解放します。 これで母は連れ去られるところですが 死神を自由にしたおかえしに、おかあさんは死なずに長生きします。 自分の身勝手で閉じ込めておいて 「自由にしたお礼」というところに、少し引っかかりを感じましたが 作者は、ここでは、お母さんをすぐに連れて行かないという ハッピーエンドのストーリーを選択していて なんとなく、これだけ仕掛けがちりばめられているこのおはなしを このような着地点にした意味を、少し考えてしまいました。 身内の死を受け入れるには 相当の覚悟や時間が必要ということなのでしょうか・・・。 大人でも、いろいろ考えさせられる本です。
投稿日:2014/07/11
死神が出てくる絵本に初めて出あいました。 とっても怖い印象ですが、だれにでもどんなものにでもやってくるものであることを、この絵本は教えてくれます。 死を受け入れることの難しさや、心の葛藤を、本の中の男の子から感じました。 だれも何も死のおとずれをとめることはできないのですね。それが運命というものなのですね。 とっても濃い内容ですが、生きていくうえでだれもが経験することをわかりやすく絵本にしてくださっていると思います。 ぜひ、親子で読み、考えたいですね。
投稿日:2008/11/04
内容的にとても魅力あふれるお話しでした。 例えば、少年のお母さんを迎えにきた死に神を なぜ「黒クルミ」のからの中に閉じこめたのか? そして、今までに読んだお話しの中に登場してくる死神と比べると 恐くもなく、強さも感じずに、むしろ少年にいとも簡単に くるみのからに閉じこめられてしまった事など・・・ いろいろと滑稽な展開の中で、死についてもしっかりと 考えることのできるシーンもたくさんあった事。 民話にそって描かれたお話しと記されてましたが、なぜくるみのからの中に? と、読後までやっぱり気になってしょうがないお話しでもありました。
投稿日:2008/01/18
スコットランドの民話を元に作られたお話だそうです。 母親が死んでしまうかもしれない…っていう 子供にとっては1番の恐怖であろう場面からの始まりに とても衝撃を受けました。 「命」というものは この世に生を享けた瞬間から 「死」というゴールに向かって走り出しているのです。 これは地球上の全ての生物に共通する 変えることの出来ない運命なのでしょうが できれば死にたくないし 大切な人には いつまでも元気でいて欲しいと 誰でも思っているて゜しょう。 でも… という この先を考えさせられる絵本です。 お話もわりと長いし 内容と併せて考えても 小学校高学年以上のお子さんが対象となるように感じます。 たくさんの「命」をいただいて 今の自分の命があったりすることや いつか必ず訪れる「死」を意識するからこそ 今を大切に生きることができるのかもしれないということを 子供達に考えさせてくれるんじゃないかなと感じました。
投稿日:2007/11/08
個人的にはとても魅力を感じる内容でしたが、とても不思議な感じの絵本でした。 ここに出てくる「死神」のイメージは、ヨーロッパ特有のものなのか、作者自身が考えたものなのか、ちょっとわかりませんが、「死神」という存在が消えると、誰にも「死」はやってこなくなり、「命がまわらなくなる」という発想を子ども向きのこういう絵本で表現した作家は、少ないんじゃないでしょうか? そして、死神があまり強くないことも注目!お母さんを想うポール(主人公)の気持ちが勝っていたのかもしれないけれど、一介の少年にやられてしまう死神って、一体…。 その死神を閉じ込める場所が、黒いクルミというのは、何かわけがあるのかなぁ。あるとしたらどんな理由だったのんでしょうか?すごく気になります。 イラストのカルメン・セゴヴィアさんの絵も引き込まれる感じがして良かったです。
投稿日:2007/10/10
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