図書館で表紙の絵にひかれて借りました。
作者とお父さんとの思い出の一日をそのまま切り取って絵本にしてあるので、すっと心にしみ込んできます。
長い間、戦争に行って帰って来たお父さんとの関係に緊張を持っている娘(作者)の気持ちを敏感に感じているお父さん。
娘の緊張をほぐすように、娘の望んでいる対応を大袈裟ではなく、さりげなくやってくれます。
畑を荒らすカラスにさえ、家族があり命があるのだと、退治をすることに心を痛める娘。
ハンターと言う言葉におびえる娘。
お父さんの持っている銃に、恐ろしい戦争を感じている娘。
その娘の前で、銃を使わなかったお父さんの愛情がじわじわと心にしみます。
小学生では難しい絵本だと思います。
カラス笛の用途の説明があったらよかったです。
大人が読み聞かせをするより、中学以上の子どもたちに自分でゆっくりと読んでもらいたいです。