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手ぶくろを買いに」 パパの声

手ぶくろを買いに 作:新美 南吉
絵:黒井 健
出版社:偕成社 偕成社の特集ページがあります!
税込価格:\1,540
発行日:1988年03月
ISBN:9784039633101
評価スコア 4.9
評価ランキング 7
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  • 寒い季節に読みたくなる絵本

     寒い季節になると、読みたくなる童話があります。
     それが、新美南吉の「手ぶくろを買いに」。
     すっかりお話を覚えているわけではありませんが、雪で冷たくなった子ぎつねの手を心配してお母さん狐は夜に人間の町にでかけていくお話です。
     おぼろげながら、それでもまた読みたくなる童話。文字だけの童話として読んでもいいし、このように絵本として読むのもまたいい。
     しかも、有名な作品だけにたくさんの絵本作家がその絵を描いています。
     偕成社のこの絵本は、たくさんの絵本作家の中でも、その柔らかなタッチで人気の高い黒井健さんが絵を描いた一冊です。

     黒井さんの絵のきつねの親子の姿の、なんとも暖かい感じはどうでしょう。
     こんな姿を見ていると、このきつねたちが悪いきつねではないことがよくわかります。
     それに、子ぎつねが手ぶくろを買いもとめる帽子屋さんのご主人もけっして母きつねが心配するような悪い人間には見えません。
     この場面、お店の中を見通せる視線になっていて、商品として並んだ帽子もとっても暖かそうに描かれています。
     あるいは、子ぎつねが一軒の家から聞こえる子守歌に耳を傾ける場面。
     ここでは外に立ちどまる子ぎつねしか描かれていませんが、その家の窓のあかりがなんとも暖かいのです。
     カーテンのかかった窓にはうっすらと、これは人間のお母さんでしょうか、その影も描かれています。

     もちろん、新美南吉の童話は「ほんとうに人間はいいものかしら」という母ぎつねのつぶやきで終わる、ある深さをもった作品です。
     それらも含めて、黒井さんの絵は暖かく包んでくれます。

    投稿日:2019/01/20

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  • 良書ですね

    • キースパパさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子3歳、女の子1歳

    こちらでの評価が高かったので読んでみました。
    大変綺麗な色使い、寒さが伝わってくる世界観、心を打つ物語、どれをとっても非の打ち所の無い良書だと思います。
    昨今の絵本にはない味わい深さがあって、何度も繰り返し読みたくなる冬の絵本です。

    投稿日:2014/01/11

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  • 黒井さんの世界

    誰もが知っている名作は、絵本になることでいろいろな世界に私たちを導いてくれます。
    教科書や絵のない本で知った人には、自分で思い描いたイメージの世界があるでしょう。
    自分のイメージに合った絵本が自分の世界なのではないかと思います。

    私は、この物語に母子の愛情の昔ながらの風景と、背景となる街並みに少し古めかしいたたずまいをイメージしていました。
    キツネの住む世界と、手袋を売っている帽子屋のある街並みに少しさびれた田舎町を想像していたのですが、この絵本はそのイメージを塗り替えてしまいました。
    この絵本は冬の風景をメインに描きながら、幻想的な世界の中に、母ギツネと子ギツネを登場させて奥ゆかしくも存在感をしっかりと伝えています。
    黒井さんの淡い淡い自然描写、夢のようにふんわりと描かれた街並み、幻想的な『手ぶくろを買いに』の世界です。

    思い切り懐かしさと哀愁を感じさせられました。
    物語を読みながら、黒井さんの絵の世界を楽しみ、余韻の残る作品だと思います。

    投稿日:2011/04/29

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  • 自分の幼いころの記憶に強烈に残っている物語。
    娘と一緒に読んでみた第一印象は、とにかく、読みやすい文章。読んでいて自然に溶け込んでしまう文章って最高です。
    三歳の娘には、まだ早くて長い物語かと思っていた親の不安をよそに、毎晩「読んで!」と持ってくる絵本になりました。
    この寒い季節に、特にお薦めします。
    心から温めてくれる作品です。

    投稿日:2004/12/13

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  • 息子の大好きな本

    新見南吉の美しく、懐かしく感じる言葉は、声にだして読んでいてとてもうれしくなる本です。
     息子がこの本で一番大好きなのは、きつねの親子が町に向かうシーンで「子供はお母さんのお腹の下に入りこんで」のところで、父親の私が読むと、自分も母親の下に入り、まんまるな眼をぱちぱちさせながら、あっちやこっちを見る動作をまねてとてもかわいいです。
     手が冷たいと母親に「お手々がちんちんする」、「いきを吹きをかけて」と手をさし出したり、夜、風の音が聞こえると、「こんな寒い日は森の子ぎつねは大丈夫かな」と心配したり、息子にとって生活の中にとけ込んでいる絵本です。
     幼い息子の心で、母親の肌のぬくもりのあたたかさややさしさがやわらかいことばと絵とにとけあっているように思います。

    投稿日:2004/12/02

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