この物語は、小さな子供の成長を描いていますが、二人のやりとりが、関西弁で描かれていることで、妙に感情が入り込みやすく、それぞれの声が聞こえてくるようで、情景やにおいまでも浮かんでくるようでした。(私は九州出身ですが、標準語のやりとりより、関西弁のほうが人間味を感じ取れてよかった)
かめがきっかけで仲良くなった「ぼく」と「おおはしくん」。子供が友達をつくるきっかけって、とても自然でいいなぁと思いました。逃げ出したかめを二人で必死に探しながら、見つけ出したときには「おおはしくん」が少し大人になっていて、子供の成長について考えさせられました。自分の子供にもそういう成長を期待したいしたいし、この本を呼んであげることで、何か子供に伝えられるのではと思いました。
描かれている絵は、とても子供に優しく、登場人物の表情もわかりやすいと思いました。舞台となっている町の景色も、今となってはうらやましいと思える風景で、こんな環境の中で子育てしたいと思いました。
ザリガニの絵やひみつ基地の絵などは、絶対に小学生の男の子には大人気だと思います。
このような絵本が増えてくれることを期待します。