この絵本のほとんどを貫くのは、人種隔離です。
タイトルでもある「わたしの特別な場所」公共図書館は、
最後に迫るまで一切、明かされません。
そこは、永い、長ーい年月の間、すべてが峻別され続けた理不尽から、
やっと、やっとすべての人に開かれた自由の場所なんだと、
表現したかったのでしょう。
けれど私には、それがとても重い印象を受けました。
ALL ARE WELCOMED、公立図書館ファサードに刻まれた銘。
公共の図書館、教育の場は、みんなの共有の場です…。
喜ばしいはずなのに、あまりにも切ない。
読んでいる私がもし、主人公と同じ小学生なら
深く理解することはできなかっただろうと思います。
法で決められた自由の場、なんて理不尽な。
評価?…難しすぎる。
これは、歴史の事実を伝える絵本です。
多くの方が読んで、多くの方に知って考えてもらえれば。
読む価値のない本なんて、ありませんから。
感謝