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紙しばい屋さんなかなかよいと思う みんなの声

紙しばい屋さん 作・絵:アレン・セイ
出版社:ほるぷ出版 ほるぷ出版の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2007年03月
ISBN:9784593504848
評価スコア 4.68
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  • 大人に読んで貰いたい作品

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 東京都
    • 男の子12歳、男の子6歳

    アレン・セイは、日本生まれの日系アメリカ人作家・イラストレーターで、本名はジェームズ・アレン・コウイチ・モリワキ・セイイ。
    James Allen Koichi Moriwaki Seii
    現在はオレゴン州ポートランド在住なのですが、何と、1939年神奈川県横浜市生まれなのです。
    日系アメリカ人の母(正しくは帰国子女)と、韓国人の父の間に生まれ、8歳の時に両親が離婚し父親にひきとられています。
    12歳の時に青山学院へ通うために母方の祖母と東京都に住むものの、すぐに祖母と同意の上で別れて暮らしたのですが、一人暮らしを始めた時、漫画家野呂新平の弟子となったのです。

    何と言っても、そんな経歴の彼が、1994年に「おじいさんの旅」でコールデコット賞を受賞しているというのは、嬉しくもあり、正直驚きでもあります。

    この作品は、16歳にアメリカに渡り、35歳になって初めて絵本を出版した時に、次回作を紙芝居をテーマにしようと思い立ったことが起源となっています。
    その時は、まだ、紙芝居の絵本を描いてもアメリカで受け入れられないと思ったというから、奥の深い話です。
    それから、32年が経過し、アメリカでも日本文化が浸透したので、アメリカの読者にも理解して貰えるだろうと期待して手がけた作品とのこと。

    そんな背景を知ると、この絵本の良さが分かります。
    アレン・セイは、正しく紙芝居をリアルタイムで経験しているからこそ、この作品が描けたのです。

    物語は、ある山間のおじいさんとおばあさんが、寛いでいるシーンから始まります。
    おじいさんが久しぶりに仕事(紙芝居屋)をするために、山を降りて町に向かいますが、町は大きく変貌しているのです。
    都会の喧騒を疎んじて、一人、紙芝居の想いにふけるのですが、その時代を感じさせるシーンが何とも言えません。
    人物の設定も良いし、紙芝居が衰退する時代の変化の描き方も絶妙です。
    エンディングも納得できるもの。
    日本の良き文化を堪能できる作品です。

    私自身は、紙芝居を見たことがありません。
    この作品を読むと、紙芝居という日本文化を、後世に残していきたい、残していかないとならないと強く思うようになりました。
    無くなって良いもの、決して無くしてはならないものがありますが、紙芝居は後者に属する文化であることに間違いありません。

    作品全体としては、良い出来だと思うのですが、気になった点が2つあります。
    1つ目は、山を降りたら町が大都会と化しているということ。
    いくら地方都市だとしても、この設定はあり得ません。
    2つ目は、物思いにふけったおじいさんの前に突如現れた聴衆たち。
    ストーリーの繋ぎが、飛躍し過ぎの感がどうしても馴染めませんでした。

    とは言え、是非大人の人に読んで貰いたい作品としてオススメします。

    投稿日:2011/07/14

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  • 紙しばい屋さん

    • みちんさんさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子6歳、女の子4歳、女の子0歳

    紙しばい屋さんって一度も見たことがありません。今でもいるのですかね?
    紙しばいを読むだけでなく、お菓子がついてくるんですねー。
    お話にプラスしてお菓子というのはこどもはうれしいのでしょうね。
    紙しばい屋さんを知らない私もなんだかわくわくしました。
    紙しばい いいなーと思いますが、正直やっぱりテレビって強いですよね…。

    投稿日:2017/10/14

    参考になりました
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  • 紙芝居師の回想

    • レイラさん
    • 40代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 男の子16歳、男の子13歳

    どちらかというと、表紙のような紙芝居師が記憶にある
    年齢向けかもしれません。
    もっとも、私が住んでいる地区は数年前、奇跡的に
    「やっさん」という紙芝居師が巡回していた時期があって、
    私もそこで初めて街頭紙芝居なるものを拝見した次第。
    もっとも、小さかった我が子たちは、その迫力に、
    震え上がってしまいましたが。
    老齢の紙芝居師が、久しぶりに街頭紙芝居を披露します。
    そこに、回想シーンが入ります。
    丁寧に描かれた絵が、とても臨場感たっぷりで、
    ドキュメンタリー映像を見ているようでした。
    老齢の紙芝居師夫婦の、静かな生活ぶりも垣間見えます。
    今、読み聞かせの一環で行う紙芝居とはひと味もふた味も
    違います。
    伝統の紙芝居文化についてもきちんと学んでおきたいですね。

    投稿日:2009/09/21

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  • 小津安二郎の映画?

    何より、外国の方がこの本を書いたことが驚きです。
    まるで小津安二郎の映画を見ているような感じを受けました。
    古い家や、風景、何より最後のページの老夫婦のつつましやかな夕食の様子が、「清貧」を感じさせ、
    しみじみと した味わいを感じさせてくれます。

    私自身は幼少時期に紙しばい屋さんを見たことはなかったのですが、実際に見たことのある人にとっては、一層胸に迫るものがあるのではないでしょうか?

    投稿日:2008/05/05

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  • 今も昔も子供って変わらない。

    • ママは魔法使いさん
    • 40代
    • ママ
    • 大阪府
    • 男の子15歳、女の子9歳、女の子7歳

    最初、手に取った時は、大人向けかしらと思いましたが、
    子供が自分で読んで「良いお話ね」と。
    なにかしら、感じることがあったのでしょう。

    我が家の子供達は、紙しばい屋さんを体験しています。
    大阪の下町のお寺の一角で。
    月に1度、タイムスリップしたような空間で催されます。
    昔のように、水飴や、煎餅を買うのです。
    演目がレトロで、継子ものなどは、次回に続くようになっています。
    さっきまでゲームに没頭していた大きい子供達も、じっと見つめています。
    その顔はみんないきいきとしています。


    この絵本、街頭紙芝居を知らない世代でも懐かしい気持ちになるでしょう。
    そして、暖かい気持ちになることでしょう。

    投稿日:2008/05/10

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