作/真木文絵、絵/石倉ヒロユキご夫妻による「ママと赤ちゃんのたべもの絵本」シリ−ズの1冊。
全6巻が発刊されていて、その第3弾。
お二人の作品では、何と言っても「ポットくん」シリーズが、我家で大人気です。
多摩美率の石倉ヒロユキさんは、当初絵本作家になる気は、さらさらなかったようです。
真木さんには、いつか絵本を描きたいという思いがあって、1997年イギリス移住の際に持っていった仕事が、「ポットくんのおしり」とのこと。
息子さんが、一緒に絵を描いたのに、製本された作品に自分の名前がなくて、泣いたというエピソードが何とも言えません。
本人には、自分も作品を作っているという想いがあったのでしょう。
この「ポットくんのおしり」が、その後のお二人の活躍の基点となったのですから、不思議なものです。
今回の作品は、くだもの。
登場するくだものは、いちご、バナナ、ぶどう、りんご、みかん。
それを、動物達がぱっくんと食べていくというもの。
石倉ヒロユキさんならではの、くだものの擬人化は、表紙にこそ登場しましたが、本文での登場はなし。
やはり、食すると言う行為ですから、一寸無理ですね。
これだと普通に他でも見られる作品と同様かと思いきや、流石に石倉さんですから、動物とくだもののバランスが抜群です。
リズミカルな真木さんの文章も、子供の心に響くもの。
同じような作品が多いジャンルでありながら、魅力に溢れた作品になっていると思います。
対象年齢0歳〜3歳の食育の絵本としてオススメしたい作品です。