てのひらサイズのかわいらしい絵本。見開きにはハツカネズミの住むネコイラン町にあるチュウチュウ通りの地図が書かれています。そして、もくじをめくると、チュウチュウ通りに住むネズミたちを紹介するページがあります。先ほどの地図と照らし合わせて、このネズミはどんな家でどんな生活をしているのだろうと、一軒一軒確かめていきたくなります。
シリーズ最初のお話は、一番地に住む、お宝チーズをいっぱいもってるお金もちネズミのゴインキョのお話。
ガードマンのふりをして黒めがねをかけたドブネズミがゴインキョのチーズを盗みだそうとします。
お金もちと聞くと欲張りでイジワルな印象がありますが、ゴインキョは友だちをよんで、チーズをごちそうするチーズ・パーティを開いたり、孫たちからの手紙をいつも楽しみにしているようなネズミでした。ですから、ゴインキョのピンチはチュウチュウ通りのなかまたちに救われます。
たしろちさとさんの描くネズミたちがなんともかわいらしく、最後のページに描かれたチーズ・パーティの様子はみんな楽しそうでうらやましいくらいでした。
一回手にとって気に入ってしまったら、全巻欲しくなってしまうそんな絵本です。