宗教色の強い内容ですが、トミー・デ・パオラが言いたかったのは何なのでしょう。
主人公のジョバンニは道化師として登場しますが、ここでいう道化とは何を抽象化しているのでしょう。私は単なる職業ではなく、人間の実像、あるいは存在の証のことを言っているように感じました。
道化をして生計を立てることは、生きるための手段でもありますが、何かを残すためにこの世に存在したとすれば、道化により人々に安らぎを与えることがジョバンニの役目、つまり実像だったのではないでしょうか。ジョバンニは、最後の最後にイエス様をほがらかにさせることにより、本来の役目を全うしたのではないのでしょうか。………考えすぎですかね?
読み聞かせる方としては、自分は何のために生まれてきたのか?と問いただしてしまうような内容です。
対象は6歳からとなっていますが、話も長いのでもう少し大きくなってからの方が私は良いと思います。ちなみにうちの子供(5歳と2歳)には全く受けませんでした。