「たまたまタヌキ」 自信を持っておすすめしたい みんなの声

変身しすぎて、自分が本当にタヌキなのかどうか分からなくなったタヌキ。
そんなタヌキに、カラスがささやきます。

すぐには信じられないような、突飛な展開のこの絵本。
結局、タヌキは本当にタヌキではなく……、天丼？
本当に？

展開がぶっとびすぎて、すぐには信じられません。
読み終えてしばらく経ちますが、今でも信じられません。

おれはまことにタヌキであろうか。
えっ、そんな自分が何者か分からなくなるなんて。。
おまえはいま、たまたまタヌキなんだ。
たまたま！？じゃあ、本当は何？と、気になって気になって読み進めて、正体にひっくり返りそうでした。
絵の迫力も相まって、なかなか強烈な一冊です。

表紙の強烈な絵に圧倒されてしまいますが、中を開いてまた

びっくりです。　　まるで、デッカイカエルのように腕組している

たぬき（？）に、またまたびっくりの連続です。

ヒキガエルだったのかと思うのもつかの間に、サボテンになって

また、タヌキに・・・・・大会社の社長になったり、ジャンボ機の

パイロットだったり、横綱・西洋の歌姫・下駄・ゾウのうんこ・

カラスに、「おまえは　タヌキではない。いま、たまたまタヌキなだ

けだ。本当はもっと偉大なものだ」

タヌキは、座禅を組んで、

　　どかーん。

　タヌキは、本当の自分になってました。

まことに　偉大なものに・・・・・・

　　キツネは、しばらく寝込みました（笑）

とってもおかしなお話で、どうなることやらとまったく先が読めない展開に、親子でわくわくしながら読み進めました。サボテンに化けたかと思えば大企業の社長に化けたり、こんなものに化けるの！！とびっくりの連続でした。たぬき以外のキツネやカラスのキャラクターも際立っていて、へんてこりんな世界を存分に楽しめました。たぬきの歌う歌（呪文？）も息子には面白かったようです。
まさかの最後には、寝込んでしまうキツネの気持ちが分かる気がしました。

このお話は、タヌキが自分は本当は何者なのかを頭のいいからすに教えてもらうお話でした。像のうんちだったり、人間の偉い人だったりしたのですが、本当の姿が天丼というオチにうちの子も私も思わずぷっと笑えました！！

何が本当の自分か、見境なく化けまくるタヌキに振り回される絵本です。
常識はずれの展開と、高畠さんの絵の圧力に、寝込んでしまったキツネの心境もよくわかります。
なんという絵本でしょう。
タヌキの本当の姿を説明しても、誰も理解してくれないでしょうね。
たまには頭の中を大掃除しても良いかも知れません。