かっぱちゃんとこおにちゃんの表情がとっても豊かで、
けんかしてる時の怒った顔もリアルで笑っちゃう・・・
言い合いの文句も、どこか懐かしくて可愛らしい。
おばけちゃんが引っ張られてビヨーンと伸びちゃうところは子供たちのお気に入り。ちょっとした仕掛で変化する場面が大好き。
子供たちの取り合いっこのターゲットは、お友達でもおもちゃでも
独り占めしたいけど、やっぱりそれじゃさみしくなっちゃう・・・
そんな気持ちのめばえを感じられる物語です。
子供たちに読み聞かせをするとその反応はそれぞれ、
おばけちゃんがびよーんとなった顔は面白くて大笑いだけど
ちぎれちゃうのはかわいそう・・・
「どうして、かしてっていえないの?」「待って、ていうんだよね・・?」
などとその子なりに思ったことを伝え、考えるのがとても愛おしい。
子供の年齢により、絵本の中の三角関係の捉え方はさまざまです。
人間関係の複雑さや嫉妬を感じるようになる年頃の子にはかっぱちゃんとこおにちゃんとおばけちゃんの関係を大好きなお友達を独り占めしたい気持ちに投影することでしょう。
より小さな子どもには、他の子が持っているおもちゃが欲しくて取り合いになった時の気持ちが思い浮かぶのでしょう。