長崎県五島列島のある中学で産休に入る合唱部顧問である音楽教師に代わり、東京から来た同島出身の美人教師が赴任した。
女子しかいなかった合唱部に、美人教師目当てで男子部員が多数入部。
以前からの部員は夏に行われるNHK全国学校音楽コンクールのために練習したいのに、男子はまじめに練習してくれず、イライラ。
実際に課題曲になった「手紙〜拝啓 十五の君へ〜」にちなみ、15歳の少年少女の心のゆれや、更に15年後を考えさせられる内容に、読後感動。
狭い世界で生きている子どもたち。
何気なく毎日を一緒に過ごしている同級生。
でも心の奥底では誰にも言えないパンドラの箱を持っていたりするわけで・・・
更に小さな島で生きている子達はもっと息苦しい世界にいるのではないか。
そんな子どもたちの燻っていて、でも何をすればいいのか分からず、今にも爆発しそうな何かを感じた。
中学生、高校生にお勧め、子どもの本棚に置いておきたい一冊です。