イラストはススキコージさんでした。
内容は、遠い街へ長期出張だか、出稼ぎだかに行ってしまった大好きなお父さんを、犬のワンダと待っている男の子の話です。
って、まとめてしまうとなんだかものすごく単純なお話のようですが、これが意外に(失礼しました)奥のある物語でした。
テーマは『汽車』ですね。お父さんが出張に出かける時も、乗っていったのは汽車でしたし、お父さんがいない間、毎日通っていたおもちゃ屋さんで見ていたのも汽車の模型でした。
汽車を眺めている男の子とワンダとの会話の中に、お父さんを想う気持ちがサラッとでていて、良かったです。
さらに、この絵本をどこかヨーロッパの古い昔話のような素敵な香りに仕上げてくれているのは、スズキコージさんのイラストのスパイスによるものではないでしょうか?