「玉子の卵焼き」 みんなの声

インパクトのある表紙に惹かれて、手に取りました。
表紙の眉毛の太い女の子が玉子。
玉子の双子の兄、俊英の視点で、その家族の様子が語られます。
「おいしいものを作るパパの仕事は、すばらしいんだよ。
まっ、しあわせの配達人だね」
というおばあちゃんのセリフがいいなと思いました。
美味しそうな卵料理がたくさん紹介されているのも、面白かったです。

双子ってどんな感じなんだろう？
どんな気持ちなんだろう？
このお話の双子はちっとも似ていない兄妹。
「ぼく」にとって双子の相方「玉子」は悩みのいたねでもあったりするのです。
でもあることをきっかけに「ぼく」から見た玉子の様子や行動、そして玉子に対する想いや見方も変わってきたりします。
「いいとこ探し」「いいとこみつけ」、そんなふうに相手を見てみるのみ大切だな〜と感じられる本に思いました。

ふたごちゃんを見ると、ついつい「かわいい」「似てる」
なんて言ってしまいますが、実際のところ、それぞれ性格や
性質は違うのですよね（と、「よく似た顔のふたごちゃん」の
親である友人が言っていました）。
この物語のふたごちゃんも、まるで違います。
玉子は、がさつでなんだか女の子っぽくない。
自分の片割れがこんなだったら、ちょっと恥ずかしかったり
するかもしれない。
だけど、やっぱりきょうだいだから、大切なのですよね、お互い。