2021年度読書感想文コンクール小学校低学年の部課題図書。
『THE WATER PRINCESS』が原題。
アフリカ出身のスーパーモデル、ジョージー・バディエルさんの体験談が基になっている作品です。
アフリカに住む少女、ジージーが、自身の日課を語ります。
それは、早朝から、母親と一緒に水汲みに行く毎日。
朝起きるのがつらい、何より遠くまで行くのがいやだ、ということが伝わってきます。
子どもらしく、あらゆる空想を総動員しても、水汲みにはいかないと、という現実。
しかも、苦労して手に入れる水すら、泥混じりの川の水。
そんな重労働の中で、「プリンセス」という自称は生きる知恵かもしれませんね。
あとがきによると、世界中の6人に1人が、きれいな水に恵まれていないということです。
そんなこともそっと教えてくれる作品です。
だからこそ、ジージーの未来の姿として、ジョージーさんは、井戸作りの活動をしていることの意味が浮かび上がってきます。
子ども目線から、水問題について考えさせてくれる作品だと思います。