自信のないハンスがカエルに励まされてダンス大会での優勝を目指す、その努力も見習いたいと思いますが、いちばん楽しかったのは、ダンスコンテストの審査員の「ひょうじょうが いまいちなんだなぁ」というつぶやきを聞いたカエルが、おどっているハンスの服の中に飛び込んでいくシーンです。
くすぐったくてたまらないハンスは、笑いころげながらダンスを続けます。その表情ときたら、これ以上、おもしろい顔があるだろうかという絵を荒井良二さんが描いています。涙を流すほど笑ってダンスをする人を私は見たことがありませんが、こんな楽しいダンスなら一度見てみたいものです。
しかし、そんなくすぐったい状態でおどれるのだろうかと、少し疑問に思ったりするのですが、きっとそれも練習の賜物なんでしょうね!
楽しく、しあわせになれる絵本です。