作者のエヴァ・モンタナーリは、イタリアのイラストレーターとして活躍し、カレンダーやポスター等、イタリヤの街のあちこちでそのイラストが見られるとのこと。
その彼女が、近年絵本を描き始め、イタリア国内外で高い評価を得ているというのですから、否が応にも期待して読みました。
妖精は、星のついた帽子で、魔女は、先が折れた帽子を被っているという設定です。
主人公のクロチルダは、尖った星のついていない帽子なので、どちらのグループにも属することができません。
妖精と魔女が、どっちが空高くピラミッドを作れるかの競争になって、審判になったのが、クロチルダ。
どっちも同じ高さと言ったら、双方納得出来なくて、クロチルダはピラミッドを登ることになるのです。
頂上についたら、クロチルダの帽子が星に触れて、星はくすぐったくて空から落ちてしまいます。
ピラミッドも崩れて、星が魔女の服にくっ付いてしまったものだから、妖精と魔女の区別もつかなくなってしまうというオチです。
普通、エンディングでクロチルダが、みんなと仲良くなると思うのですが、それはなし。
クロチルダの最後の位置付けが全く不明です。
結局、妖精と魔女は、別グループで遊んでいるので、このストーリー展開の意味が全く理解出来ませんでした。
絵自体は、確かに人気イラストレーターを彷彿させるものですが、如何せん、話がついてきていないので、評価できないというのが正直なところです。