ぼくのうしろにいるのだあれ……最後は、みんな近くにいたんだね。
近くを見てごらん、必ず誰かがそばにいるから。そんな作者の願いがこめられたシンプルな絵本。
思いがけず捻りがきいているので、単純なようでいて単純でないのがおもしろい。
うしろだけではなく、前後上下に展開し、見ている子供は紙のなかを立体的に(動物を)探すことによって興味をかきたてられていきます。
だあれ?と呼びかけられるので、子供は絶対にその問いに返したくなるのです。そして立体的に遊ぶと。
絵も、実にシンプルで優しい色合いでありながらもハッキリしていて、小さな子をとらえやすい。
結局はみんなそばにいた、という終わり方が非常に気に入りました。