『アルケミスト 錬金術師ニコラ・フラメル』の続編です。
このシリーズはなんと珍しいことに、副題に「○○シリーズ」というのが(邦名では)書いてありません。
英字では『The Secrets of the Immortal Nicholas Flamei』と、各巻に載っているので、原文のシリーズ名(第1巻のの題名)はこれかな(?)という気はします。
さて、第2巻の本書では、敵方の魔術師、まだ正体のはっきり分からないニコロ・マキャベリという人の目線で、物語の大半が進行していきます。
1巻では〈目ざめ〉と呼ばれる、魔力を目覚めさせる儀式を受けることができなかった双子の弟・ジョシュも、やっと〈目ざめ〉を受けることができました。
この作品のちょっと面白いところは、物語の人間の味方側といわれている人物たちが、「危険なヤツ」と称されているマキャベリが、
ジョシュやソフィーと対峙するシーンで、どういうわけか言動が主人公たち側で、やけに主人公たちに優しく感じられるですよ〜。
悪役の、悪役たる意地悪さがまったく感じられない。なのに、人間側からは結構ひどいこといわれてる。こういうキャラ設定は珍しいタイプだと思います。
これは、原文の時点でこうなのか、邦訳の橋本恵さんのイメージのせいなのか…?
この物語は6巻完結予定なので、まだまだ中盤に差し掛かったばかりの第2巻では、この先登場人物たちがどう動いていくのか、だれが本当の「敵」なのかハッキリしません。
想像を絶する歴史的ファンタジー。そのうえアクションがあり!
1巻の感想にも書きましたが、錬金術師や魔術師、その他にも、歴史的有名人や、伝説の神といわれているキャラクターが次々登場してくるので、そういう世界が好きなお子さんには特にお薦めしたいです。
うちの娘は、今回の巻に登場して、主人公たちを守ってくるれっる伝説の歴史的人物の一人「ジャンヌ・ダルク」の大ファン。
ジャンヌが大活躍してくれる2巻には、とてもドキドキしたそうです。
続きが非常に気になる作品です。