なかなかインパクトのある表紙です。
だって、鍋の口からまるで妖怪みたいにどばどばっと流れている・・料理。
これだけ見ると、あまり品がないようにも見えてしまって、ちょっと恐る恐るページをめくり始めました。
とっても忙しい大繁盛のレストランにやってきたこのお鍋。
信じられないけれど好き嫌いもして、突然笑いだしておかずを吐き出すという、なんともすごい鍋。
この設定を思いつく作者もすごいですね。
当然、料理長もかんかんになってしまって、つかってはいけないなべにされてしまいます。
この辺りから・・なんだかちょっとこの鍋に親近感を覚えてしまって、可哀そうだなーという気分になってしまいました。
ページをめくるごとに変わるお鍋の表情を見るだけでも、愛着が湧きます。
笑いたいのも嫌いなエビも我慢して、ぐっとへの字に口をつぐんでいる姿には、頑張れ!とエールを送りたい気分にまでなっているので不思議です。
愉快なお鍋が主人公の愉快なお話でしたが、読み終えた頃にはすっかりこのお鍋が好きになっていた私です。
どうやらシリーズがあるのですね。そちらも併せてみてみようと思います。