少し前に偕成社さんから出ている『氷河ねずみの毛皮』を読みましたが、あちらとはまた違った趣きで、とても面白かったです。
どちらかというと、私はこのミキハウスさんから出ている『氷河鼠』の方がインパクトは強かったです。
こちらは堀川理万子さんが挿絵を描かれていますが、
堀川さんの描きたかったシーンは、物語の救世主となる“黄色な帆布の青年”が、熊たちから顔の赤い紳士を助けるために飛び上がるシーンだったのではないでしょうか?
子どもたちが出会う宮沢賢治作品としては、このお話はあまり耳にしたことがりませんが、
この、堀川さんの作品の捉え方、絵の見せ方はとても素敵でした。
最後の方に登場する熊たちがピストルを構えているシーンも、とっても印象的でよかったです。
小学校の高学年の時期、宮沢賢治の作品に触れた子どもたちに、ぜひ!この『氷河鼠の毛皮』にもであってほしいなぁと、思います。