ピンクのチュチュを着て踊っているのは、つぶらな瞳のパグ犬!?
表紙を見て、思わず手にとりました。
お話にぴったりの可愛らしい絵は、どのページも部屋に飾りたいくらい素敵です。
主人公の女の子はパグ犬のビフと暮らしています。
「わたしのいぬは、かわってる。じぶんのこと、いぬだとおもってないのよ。バレリーナだと おもってるの!」
ビフの夢はバレエの舞台に立つこと。
女の子のバレエ教室通いをこっそり尾行、見学したりとやる気満々。
だけど、お父さんもバレエの先生も「バレエをおどるいぬなんていない」と完全否定、女の子が何度とりなしても認めてくれません。
そんなある日、女の子がお父さんとロイヤルバレエ団の舞台を観に行くとハプニングが・・・
昔、私の家では犬を飼っていのですが、
ビフの自分を飼い主と同じ人間だと思っている感じが「分かる分かる!」という感じ。
犬は家族で下から2番目の立場だと思っている、なんてよく聞きますが
女の子にとってもビフは、
ペットというより、同じバレエが好きな友達、同胞、という感覚かもしれないなぁ、と思いました。
茶目っ気たっぷり、バレエが大好きで夢をあきらめないビフ、
ビフの気持ちを思いやり、何度も大人にとりなしてあげる女の子、
可愛くて、おかしくて、最後にちょっとドキッとして、文句なしのハッピーエンドに、こうでなくちゃと嬉しくなりました。
これが作者アンナ・ケンプさん初めての絵本とは!
女の子向けかなと思いつつ、息子に読んでみたところ、
犬好きだからか、負けず嫌いだからか、頑張り屋のビフが気に入った様子。
また、女の子を尾行する場面でビフが街のどこに隠れているかを探すのも楽しそうで、良かった良かった。
かわいいものが好きな幼児さんから小学校低学年位の女の子、
犬が好きな子、楽しくてハッピーなお話が好きな方におすすめです。