ライフタイム、生き物の一生を調べて分かった数字が色々と描かれています。
様々な動物が出てくるので理科のようでもあり、数を数えるので算数のようでもあり、図鑑のようでもあり、それでいて小さい子にも楽しく読み聞かせられる絵本です。
挿絵も、とてもカラフルでスッキリしていて美しい。素敵です。
出てくる順番も、1→10→20→30・・と次第に大きな数になり、最初は楽に数えられた数も、だんだん大変に。
550個のワニのたまご、900本の花、タツノオトシゴはなんと1000匹!
数えるのは勿論、この絵を描くのもさぞかし大変だったことでしょう。
巻末には作品に出てきた生き物たちの詳しい解説が載っています。
これを読めばちょっとした動物博士になれそうですね(^^)
そして、訳者福岡伸一さんのあとがきも、とても興味深かったです。
「弱肉強食」という言葉はあるけれど、本当は食物連鎖、生き物同士は互いに繋がっていて、ぐるぐる回っている。そこに強い弱いはないのだ、と。
生き物が生涯に産む子ども(卵)の数も、その生態によって違いがあることも分かりました。
こうしてみると、生き物たちの色々な数字は必然的なものであり、様々な因果関係によって決まったもののように感じます。
自分の周りの色々な数字について、もっと興味が湧いてきました。
生き物のこと、数字のこと、楽しく学べる1冊です。