私はディズニーのアニメ映画『美女と野獣』をずっと前に見て、その後に原作の昔話を『世界の民話《ローザとジバル(クロアチアの民話)》』という本で読みました。
そして、最近エロール・ル・カインが挿絵をしているこの絵本を見つけて読みました。
この絵本は一言でいうと、ディズニーアニメで描かれている世界とは、まったく装いが違います。
ストーリーは原作に従順でした。
うちの下の子は、ディズニーアニメの『美女と野獣』を見たことがなかったので、
この絵本の1ページ1ページに魅入ってじっくりと見てくれました。
個人的にちょっと引っかかったのは、主人公の心優しい末娘の邦訳名が『キレイさん』だったこと!
(ちなみにふたりの姉さんたちの邦訳名は「ツントさん」に「ケチイさん」でした…!)
矢川さんの訳は嫌いじゃありませんが、海外の昔話に登場する名前をこういう風につけられるのは、ちょっときついかなぁ。
お父さん想いのとても優しい末娘が、みにくい野獣に囚われ(拘束はされていません)、あくまでも父の命の代わりにという口約束だけで、野獣の城にいます。
「城の中に住んでいる」だけで、食べ物や着る物にも不自由さは感じさせません。
そこが昔話の魅力なんですよね〜。
口約束もとっても大切なキーワードになってしまうのです!
古いお話ならではの荘厳さと、キャラクターの魅力があります。
そして、(何度も書きますが)エロール・ル・カインの描かれる世界がすごくいいです。
昔話の王道ものが好きな方は是非、読んでみてください。