形態は絵本なのですが、作品の作りは童話のような感じがしました。
本書は「ミュージカル・キャッツ」の原詩だそうです!!(知りませんでした!)というか、「キャッツ」の原作が“詩”ということも知りませんでした。
ここでもやっぱりエロール・ル・カインのイラストがとびっきり素敵です!!
なのに、この作品がエロール・ル・カインの最後の作品だなんて〜っ!とても残念です。
描かれている猫たちがとてもユーモラスで、1ページ1ページが目茶目茶楽しいです。
ミスター・ミストフェリーのつけているマントは夜空の柄で、毎ページ毎ページひるがえり方が違っていて、その模様の動きを楽しませてくれます。
時にはチェシャ猫のようなポーズをとり木の又の影に身を寄せるミスター・ミストフェリー!!一発で大ファンになってしまいました。
同時収録されているもう一つのお話は「マンゴとランブルの悪ガキコンビ」という猫の兄弟のお話。
これもすごく楽しいお話です。
『詩』にするとどこか形式場って、韻とか音とか〈響きやリズム〉を大切にするあまり、なんだかよくわからない印象を受けるものもありますが、
T・S・エリオットのこの作品に関してはとても自由で楽しく、声に出してみたらもっと素敵でした。