楽しい!楽しい!
小さい読者さんは、夢中になりそうです。
グレイニエツさんは、「まほうのマフラー」「だれがいちばんはやいかな」「お月さまってどんなあじ?」など、引き出しの多い方だな〜と思っていましたが、今回の作品でなお確信を深めました。
縦開きの生かされたお話です。
こざる 1ぴき やってきた。
こざる 1ぴき バナナを みつけた。
だけど、
1ぴ木じゃ バナナに とどかない。
こざる もう1ぴき やってきた。
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お手伝いするこざるが、各見開きで1ぴきずつ増えていく常道の「数の絵本」かと思いきや、見事に従来の「数の絵本」のスタイルを崩してくれました。
数を覚えさせようなんていう思惑を感じさせません。
途中からお手伝いこざるが、複数匹ずつ登場し、なんと知らぬ間に小さい読者さんは、足し算をし始めるはず。
ん〜、周到に考えられた「数の絵本」です。
さてさて、10ぴきのこざるたちはバナナをとることができたでしょうか?
読んでからのおたのしみということで。
こざるたちの表情の可愛らしさもこの作品の魅力だと思います。