いいですね〜。村上しい子さんの描く物語は、日常の中のホワッとするあたたかさが見えてくるものが多くて好きです。
この作品は「うめぼし」に焦点を当ています。「うめぼし」をつけている家って、今はだいぶ少なくなりましたよね。作るより買ったほうが手間もお金もかからないですもの。
わたしは子どもの頃、よく母がうめぼしを作ってました。瓶に漬けたり、ベランダで天日干しされたりしているやつを時々勝手につまんだりして…。
あの時の固かったり、しょっぱかったりした味をこの本を読んでいて思い出しました。
市井みかさんの描く明るいおばあちゃん、素敵です。
ウインクしているおばあちゃんはとってもキュートでした。
(おばあちゃん1冊の本の中で3回ウインクしてました。お茶目さんですね)
縁側の広い家!簾や扇風機の描写など、一つのページに描き込まれたパーツに季節を感じました。
また、このクレヨンのようなもので描かれた柔らかい線がいいですよね〜。
「うめぼし」を干したり発酵させたりしながら、それぞれの季節を感じさせてくれるこの物語、意外と奥が深いと思いませんか?
わたしはとても気に入りました。
どの季節のどんな時に子どもたちに紹介するのが一番いいかな。
おじいちゃんやおばあちゃんの出てくるおはなし特集なんかを組んで紹介するのもいいかもしれませんね。