この絵本を開いてみて、そこに書かれた文字。
「いつまでも だいすきでいてね」という言葉。
この言葉は、絵本を読む前と、最後まで読んだ後では、印象ががらりと変わります。
ぼくが赤ん坊の時からいたチワオ。
ぼくのお兄さんで、時々弟で、そして大親友。
けれど、チワオは犬だから、人間よりも早く年を取る。
老いていくペットの様子が克明に描かれています。
けれど、それだけではありません。
大変なチワオの世話に、疲れてきた家族の様子も描かれています。
そうです。ペットを飼うということは、命を預かるということ。
最後の最後まで、責任があります。
これは、生半可なものではありません。
ペットを飼い、その最後を看取ったことのある人なら分かると思いますが…
この絵本読み聞かせしていたのですが、息子は途中から、「チワオ死ぬの?」と落ち着きがなくなりました。
彼は動物を飼った事はありませんが、少しずつ命や死について、想像がつくようになったのかもしれません。
最後のチワオの場面は、実に感動的でした。
うちの実家の猫も、死の際に、ふらふらと立ち上がり、父に擦り寄ってにゃーんと一声泣いて、逝ったのだそうです。
その事を思い出し、私も涙ぐんでしまいました。