小さなころ、避難訓練や防災訓練など、学校で行われることが多かったけれど、
正直、遊び半分、少しみんなでおしゃべりしながら「訓練ごっこ」しかしていなかったように思います。
自分自身の経験でさえ、そんなものなので、いま幼い子どもに、こうした日常の訓練の大切さ、万が一の備えとそのときに慌てずに対処できるための準備の大切さ、
それらをどう伝えればいいのか、わかりませんでした。
しかし、この絵本は、そうした訓練の大切さを、実例をもって、やさしく、わかりやすく、描いています。
地道な日々のはやあるき、はやあるき、の訓練が保育園のみんなを救った、一生懸命みんながんばった、そんな様子をまざまざと示すことで、子どもにも本当に大切なんだと気づかせてくれる、そんな絵本です。
東日本大震災が起きて、自分の地域でどこに、どのように避難すればよいか、改めて考えた人も多いと思います。
幼い子どもと一緒にそうしたことを考えるうえで、とても重要な一冊です。
うちの子もどちらかというと、おっとりとした逃げ遅れそうな子です。
あまり教訓じみず、でも大切な部分がしっかり伝えられるので、しっかり読み聞かせたいと思います。