愛し合うふたりの猫が星のまたたく夜に
きらきら輝く美しい泉を見つけ、
そのきらきらの正体を見つけようとする。
黒猫は水をすくってみたり、釣りをしてみたり、
中に入って泳いでみたりするものの
きらきらの正体はつかめません。
ここで、現実ならば釣り道具を持ってきたり
片付けたりといったわずらわしい作業が発生するでしょうが、
そこはばっさりと省かれ、
一瞬のうちに次のシーンに移るので
空間だけでなく、時間の流れ方もうつし世とは違う
夢か幻か、はたまた浄土のような
非常に安らげる気持ちにさせてくれます。
ふたりの猫もなんの憂いもなく、幸せ。
寝物語にぴったりの夜のお話です。