そらのいろをしたこのかさをお母さんに買ってもらってとても嬉しそうな女の子。
「雨の日でもいいてんき」と歌うセリフがあるのですが、こどもってきっとかさの中から覗く世界を楽しんでいるのですね。雨の日ってどうも気分が憂鬱になってしまうのは大人の都合なのだなと感じます。
くるくるまわす姿もなんだか子どものときを懐かしく思い出させてくれます。
みんながいれてとやってくると大きくなる不思議なかさ。
素敵なストーリーだなぁと感心していたところあとがきにあまんきみこさんが小さな頃娘さんと雨の日に歩いたときのことがきっかけとなってこの絵本が出来たとかかれてありました。
わが子と同じひとつのかさで雨の中空を見上げることなんてあったでしょうか・・。
あわただしく雨だ雨だ・・急げ!といわんばかりに傘を差していた私にとってあまんさんの娘さんとのやりとりにははっとさせられました。
雨の日の楽しみ方が発見できた一冊です。
【事務局注:このレビューは、「わたしのかさはそらのいろ」こどものとも 2006年5月号 に寄せられたものです。】