うっかり水やり当番を忘れてしまったなつみちゃんのお話です。
表紙には笑顔のなつみちゃんと、ピカピカ光っているトマトやナス、キュウリといった夏野菜が沢山並んでいて、夏らしい表紙ですね(^^)
やらなければならないことを、うっかり忘れてしまうのは誰にでもあること。
大事なのは、それに気付いた時にどう行動するかだと思いました。
夏の水やりは大変。ましてや一度家に帰ってから、また学校へ行くのはもっと大変・・・
なつみちゃんの心の中にも「一日くらいいいかな」、「友だちがやってくれてるはず」、「雨が降るかもしれないし」・・様々な葛藤が生まれます。
それでもやっぱり水やりをしないと!という心になったのは、水をやらなかったら野菜たちがどうなるか、また今まで一緒に頑張って育ててきたクラスの友だちの顔が思い浮かんだからです。
責任感。決められたことをきちんとやるということ。自分がやらなければ、誰かに迷惑をかけるということ。とても大切なことだと思います。
そして、ここで素敵だなぁと思ったのが、おじいちゃんの存在です。
「もう遅いし、きっと誰かがやってくれてるわよ」などど言う親は論外ですが、当番を忘れたことを頭ごなしに叱るのではなく、ちゃんとなつみちゃん自身にどうすればいいかを考えさせて、一緒に水やりに行く。
そんな、おじいちゃんのような人になりたいと思いました。
最後の野菜の口真似もナイス!!
夕焼け空に、仲良く帰る二人の背中と、ニコニコ嬉しそうな夏野菜たち。爽やかな読後感と、温かい気持ちなれる1冊です。