この作品が出版されてから気になっていたのですが、少し遅れてやっと手にしました。
ネットの読者書評(感想レビュー)でも、この本の谷川さんの詩の素晴らしさを好評価する声が多くあがっていました。
2015年、戦後70年目にして、日本(の政治)は新しい国づくりに動き出そうとしています。
これがいいことなのか、悪いことなのか、時がたってみないことにはわかりませんが、この谷川さんの「詩」の世界ようにこれからの子どもたちが笑って過ごせる“せんそうしない”世界であってほしいなと、心から思います。
表紙には小学校1,2年生くらいの男の子と女の子。裏表紙はその子たちの後ろ姿が描かれています。
この子たちが歩きながら向かった先の海。この海、もしかして東北の海のどこかがモデルでしょうか?なんとなく、そんな気がしました。
1つ気になったのは、この本の開きが左開きのものだったこと。
もしかして、邦訳したとき、作品のイメージを伝えやすいようにあえて、こっちから開く作りにしたのかな?と、考えてしまいました。
というのも、この手の作品は私が今まで読んできた作品の、身体の感覚で右開きのほうが自然のような気がしたのですが、
左開きだったので、本を開くときに違和感を感じたのです。
ですが、もしも邦訳するとなると、海外の方には左開きのほうが読み易いですよね?なんて思ってしまったのは、勘繰りすぎでしょうか?
でも、出来たら“せんそうをしない”を世界に発信してほしいです。
とても心にしみてくる作品です。
良くも悪くも優しい柔らかいパステル調の絵なので、残念ながら遠目は利きません。
内容として読み聞かせにもおすすめですが、あまり大きくないお部屋の場合のみにしたほうが、よいかと思います。