主人公のルマニオさんは、いつもひとりぼっちです。
一本の魔法の杖だけが、ルマニオさんの友だちでした。
ある日、怪我をした小鳥に遭いました。
いつもひとりぼっちのルマニオさんは、どうすればいいか分かりません。
あまりにも動揺してしまっていたので、いつもならできていた、杖を使っての色々なことが上手くできません。
とうとうルマニオさんは、杖を放り投げてしまいました。
怪我が治って小鳥が旅立ったあと、ルマニオさんは完全にひとりぼっちになりました。
放り投げた杖が、一本の木になってしまっていたからです。
この絵本は寂しい寂しい絵本ですが、ページのどこかしらにあたたかなものを感じます。
うまく言えないけれど、確かに感じるのです。
それが具体的に表されるのは、ラストの数ページ。
寂しい寂しい絵本が、あたたかなあたたかな絵本に変わります。
幅広い年代の方々に読んでいただきたい絵本です。