原作「世界から猫が消えたなら」を元に書かれた本。原作では主人公の飼い猫として登場している猫が、こちらの本では主役。つまり、飼い猫である「キャベツ」の視点で書かれた本になります。原作も映画も観ていない状態で、これを読みました。
悪魔が出てきて、飼い主に余命宣告をするのですが、なんだか「デスノート」っぽい?と思ってしまいました。原作を読んでいないので比べられないのですが、全体的に猫の気持ちを後からとって付けたような流れになっている印象は拭えませんでした。
命を1日伸ばすために、身近なものが悪魔との取引によってひとつ、また一つと消えていきます。今度は猫が消えてしまう!となった時の展開が一番良かったです。飼い主の心情、キャベツの心情、先輩の飼い猫、レタス先輩の言葉になるほどと思ったり、ちょっと感動したり。けれども、その他の展開は、なんとなく想像がついたこともあり淡々とした感じでした。原作や映画を観た後だったら、また違った視点で読めたのかもしれません。まずは原作や映画を観てからこちらを読むことをお勧めします。