躍動感のあるスズキコージさんの絵が、何とも味があって、楽しい関西弁の昔話絵本です。
昔、たこやのはちべえが、船旅の最中にうっかり財布を海へ落としてしまいます。そこで大きなガラスの壺に、自ら入ったまま海の中へ探しに行くのです。この展開がすでに不思議な雰囲気をかもし出しております。
海の中へ行ったはちべえ、気が付いたらなんと竜宮城の前にいたんです。そこで勝手に浦島太郎と勘違いされて、てんやわんや。
奇想天外な海の大冒険です。
はちべえは、九州から大阪へ向かっていて、こんな変なことになったのですが、最終的には、目的地の大阪へ着くことができました。
しかし、何か変です。食い倒れ人形に、グリコの大きな看板。これって・・・現代の大阪、つまり時代をワープしてしまったってことですよね。つまり、玉手箱も手に入らなかったのに浦島状態になってしまったのです。
しかし、千葉県育ちの我が子は、大阪に行ったことがないので、残念ながらこの表現では、時間が経過したということが、理解できませんでした。説明してやっと「そうなの」と言う程度。ちょっと伝わらなくって、母としても残念でした。
でも、関西の方には、もっと楽しめるはずです。