昔から「自給自足」とか「冬ごもり」とかといったキーワードにめっぽう弱い私。森の中で家族の暮らす様子を描いたこの作品は、当然ながらそんな私のハートを射抜きました。
一度目はワクワクしながら夢中でむさぼり読み、二度目は豪華すぎる挿絵をじっくり眺めながら楽しみ、その後も自分が森で暮らす様子を想像しながら何度も読み返しました。
最初は家族だけでシンプルな生活をしている一家の様子に単純にうっとりしていました。が、読み進めていくと、やはり親戚や周囲の人との協力なしには生活が成り立たない様子や、お父さんが脱穀に機械を取り入れ「わたしは進歩を選ぶ」と言うシーン等、憧れだけでなく考えさせられる要素も入っています。
厳しい自然を生き抜くため、家族の役割と責任がはっきりしているところも現代を生きる身には新鮮に感じました。
とはいえ、単純に保存食を作るシーンなどはとっても胸がおどるもの。
子供たちと布団の中で眠る前にゆっくりと楽しみたい一冊です。