カラスの色は、なぜ黒い?
多くの人が、聞き覚えのあるお話だと思います。
民話としては、浦島太郎・桃太郎・鶴の恩返しなどに比べると、代表的、というわけではないでしょうが、
意外とインパクトのあるお話、ではないでしょうか?
鳥の羽を綺麗に染めてくれるという、ふくろうの染物屋。
評判を聞きつけて、白い羽がご自慢のカラスがやってきます。
あの色にしようか、この色にしようか。
塗っている途中で、意見をころころ変えるカラス。
とうとうふくろうは腹を立ててしまいます。
「全部の色を使えば文句なかろう」と、いろいろな色を塗りつけられて、カラスはまっくろ…
だからカラスは真っ黒なんだって。
わがまま言っちゃ、いけません、という教訓の入ったお話です。
でも、これちょっぴり身につまされるなあ…
レストランの前で、さんざんあれ食べようか、これ食べようか迷ってうだうだ言ってる自分が重なります。
カラスも優柔不断だったんですね。
まあ、染めてる途中で言うのは反則でしょうが。
山口マオさんのお描きになったふくろうの、腹をたてた描写(よくない言葉で言えば、切れ具合?)が、ちょっと面白くて笑えます。