ツルの生態を、知らない私にとって、親のいない子どものツルのあまりに残酷な境遇に息を飲むシーンが続くので、どうしても悲しい結末を想像してしまいました。
そうかと言って、まともに狩りをできなくなってしまった、年老いたキツネの境遇も可哀想でならないのです。
自然界の厳しさを感じさせる物語ではありました。
それだけに、物語の急展開には感動しました。
ひとりぼっちのツルに、手を差し出す存在が有ったのですから。
そのまま人間社会に置き換えて、深みのある作品です。
黒井健さんの作品としても、見応えのある絵本です。