この絵本には「おはなしをはじめるまえに」という前書きがあって、そこにはヴェネチアの人たちがどれほど音楽が好きか、街中に音楽が溢れているかが書かれていました。
ある日、“ガブリエラ”という女の子が、町にお使いに行ったときに口ずさんだ歌を聞いた作曲家が、一つの曲に仕上げて披露しました。というお話しでした。
曲になっていく過程を描いているので、音が無くても内容はよく伝わってきますが、これほどまでに素敵なメロディだと聞かされると、いったいどんな音楽なのか来てみたくなります。
ジゼル・ポターさんの絵はどこか高畠那生さんと画風が似ているなぁと、思いました。
遠目は聞くと思いますが、「音楽」を想像しないとつまらない作品なので、読み聞かせで使うなら高学年以上でしょうか。