幼い頃から、父には絵本をたくさん与えられ読んでももらいました。
このおはなしは、『古事記』に出てくる日本神話の一つです。
絵本ではなく父の語りで何度か聞きました。
ウサギの賢さやその後のサメの手痛い仕返しに、笑ったりドキドキしたり、後半は神様たちにからかわれ苦しみもがくウサギに同情してしまいました。
ラストに登場するオオクニウシノミコトの親切に、この神様が好きになり名前を真っ先に覚えたように思います。
この絵本は、十二支むかしむかしシリーズ(全12巻)の卯年の作品です。
白ウサギの「白」は色ではなく、しろうと(素人)のしろ=「素」で「ただの」という意味であったそうです。
赤坂先生の絵が日本神話の世界にピッタリで、父に語ってもらった時に、こういうイメージで私は聞いていたような懐かしい気持ちになりました。
谷先生の〈あとがき〉も読み応えがありました。
卯年生まれの方は、是非ご一読を。