朝ドラの影響もあるのでしょうが、
牧野富太郎の関連本は今本屋さんでたくさん並んでいます。
谷本雄治さんが文を書き、大野八生さんが絵を描いた
絵本『牧野富太郎ものがたり 草木とみた夢』もそんな一冊かと思いましたが、
2019年3月の刊行ですから、朝ドラと関係なく、
牧野富太郎の偉業を子供たちに伝えようとした伝記絵本です。
牧野が江戸時代の終わり頃、高知県のある村に生まれたところから
物語は始まります。
ページの下段に「1862(文久2)年、土佐国高岡郡佐川村に生まれた。」と
ところどころにきちんと詳しい記述もあって、
物語を読みながら、もう少し詳しい情報が欲しいと思う人にも
細やかな編集がなされています。
この誕生から植物に夢中になっていく青年期、
やがて自身多くの新種を見つけ、たくさんの書物を刊行していく姿が
きちんと描かれています。
もちろん、ページのいたるところに牧野ゆかりの植物が
描かれています。
残念ながら、ほとんどその名前はわかりませんでしたが。
でも、もしかして、この絵本を読んだ子供のうちの何人かは
牧野のようになりたいと一歩を踏み出すかもしれません。
牧野富太郎。
94歳で亡くなるまでの生涯にあつめた標本は約40万枚。
そして、彼に学名をつけられた草木はおよそ1650といいます。
「ただ植物が好きなんです」、牧野の言葉はまっすぐです。