クラスでみんなに馬鹿にされ、いじめられている男の子がいても誰一人かばってあげないと言う話を娘から聞くたび心が痛んでいました。最初は『なんでA君がいじめられるのかわからない。結構話したら面白いしいいやつなんだよ。』と言ってた娘がいつしか呼び捨てするようになり、最後は家でも『きもい』というようになりました。そのことについて家でも何回も話しましたが、『どうして私だけが言っちゃいけないの?みんな言ってるのに‥。かばったりしたら今度は私が好きなんだろうってみんなに馬鹿にされるよ。』とふにおちない様子。そんな時この本と出会い、こども達と一緒に読みました。
実話をもとにしているので、ひとことひとことにとても重みがあります。いじめた子どもはいじめたことさえ忘れて、何事もなかったように暮らしていきますが、いじめられた子どもの心には何年たとうとぬけないとげがささったまま。
一月ぐらいたったとき、『今日友達がひどいこと言ってたから注意したけら、この前まで笑って見てたじゃないって言われた。だから、もう言わないことにきめたんだもん。あなたもやめなよって言ったら知らん顔をされっちゃった』と笑って話してくれました。この本から何かを感じてくれたんだなと思いました。すべての子どもたちみんなが人の痛みがわかる人になってほしい。それが私の願いです。