すばらしい!の一言です。
息子に読み聞かせながら涙をこらえることができませんでした。
大切な人の「死」に直面した仲間の悲しみを十分に描きながらも、死を乗り越えていく仲間達の心の動きがゆっくりと穏やかな文章で書かれています。
後半、アナグマとの大切な思い出をかみしめるような文章が一つ一つ心に残ります。
「さいごの雪がきえたころ、アナグマが残してくれたもののゆたかさで、みんなの悲しみも、きえていきました。」
アナグマが残してくれたものが、それぞれの心の中にあると分かったとき、悲しみを乗り越える勇気が生まれるのです。
小さい子にも分かりやすい文章・具体的内容で「死」を捉えたすばらしい絵本です。
子ども達がいつか「死」の悲しみに出会ったとき、この本をもう一度一緒に開きたいなと思います。