カッパって、個人的に好きなんです。カッパの話だなってだけで作品の高感度が高くなります。だけど、素直に面白い作品でしたよ。
年百年も生きていて、仲間がどんどん減って、孤独なカッパと、たまたま釣りに失敗して川の中に引き込まれた少年との友情物語っていうと、スト−リーを端折りすぎているかも〜。
作品中にはカッパの孤独感みたいなものが漂っているのに、会話やカッパ自身の性格のためか、全体が悲しくなりすぎず、むしろ楽しい気分で読むことができます。
読み終わってから、「あれ?そうすると…」と、読んだ子どもたちがカッパが消えてきてしまったことについて、自分なりにいろいろ考えてくれたらいいな。って、ニュアンスが感じられる終わり方でした。