前から気になっていた本です。
人間に子どもたちを殺されてしまって人間を憎んでいるトラ。
息子は「憎くて」の「憎い」という言葉がわからないと言っていました。
この場合のトラの気持ちは「殺してしまいたいほど」ということでしょうか。そのまま息子には説明しました。
大型の絵本なので、トラの表情にも迫力が感じられます。
トラが憎しみを抑えられず、村を襲う姿はとても切なかったし、悲痛でした。
そして、トラを抑えるために、ウェン王子をいけにえに出すという選択。
これも、親としては身を切られるような思いがしました。
トラが母親の気持ちを取り戻したところではほっとする思いでしたが、その後はどうなるのだろう?とその先がとても気になりました。
動物であれ、人間であれ、子どもを大切に思う気持ちは同じなのかもしれません。
母親としては、トラの気持ちもわかり、またウェン王子の母の気持ちも理解できて、非常に切なく胸がしめつけられるような思いがしました。