2006年刊行。絵本作家の筆者が、第1子〜三子までの誕生に立ち会った体験を絵日記にまとめた。村中李衣(作家)との対談付き。
男性目線から見た「お産」の一部始終を、堂々と発表した絵本とは、珍しい。自宅でお仕事ができる筆者ならではの貴重な経験と記録だろう。
妻が産気づいてから、最初は病院、2回目は助産院、3回目は自宅でお産に立ち会う「お父ちゃん」の複雑な気持ち、嬉しさ、失敗、その他もろもろの出来事を、出産経験のない私も疑似体験してみた。
筆者はエライ!素直にいろんなことを吸収して、どんどん「父親」として成長していく。2回目や3回目のお産では、すでに生まれている兄弟も立ち合い、家族全員がお産を通して、新しくつながりを深め、成長し、ますますよい関係を作っていく。
本当に愛情に満ちた、温かい家庭というのは、こういう感じなんだ!とわかった。
こういう風に、生まれてくる人を嬉しくお迎えでき、みんなで楽しく、お互いを尊重しながら毎日暮らせて行ける家族がどんどん増えたらいいなと、本当に思う。
この本は、誰が読んでもいい本です。
家族に恵まれない私のような人が読んでも、とても感動したり、反省したり、いろんなことを考えたり、気づいたりできる素晴らしい絵日記です。