青おにの、赤おにを思う気持ちが健気で切なくなってしまいます。
変なたとえですが、美味しいと評判のお店が
さらなる評判を望んでTV番組などに大々的に紹介され、
新しいお客は増えたものの、常連客が離れていってしまう状況に
どこか似ていると思ってしまいました。
本当に大切なものは何なのか、見極める目を持っていないと
後から気づいたのでは 取り返しがつきませんよね。
作者の浜田廣介さんは、違う画家さんと組んで
4冊ほど「ないた あかおに」を書かれていると思います。
先に 浜田 廣介×梶山 俊夫バージョンを読みましたが、
言い回しが古く、一文が長かったり カタカナ表記が多くて
とても読みにくい印象がありました。
こちらの作品のほうが短いし、表現的にも 比較的 読みやすいので
後年 改良されたのかと思っていたら、こちらの初版は1965年。
なんと、こちらのほうが古い作品なのですね。意外な感じです。
イラストも、日本の名作らしい味わいがあって良いと思います。